京都人も知らない!ミステリー?空也上人の変
社会の教科書に挿絵でみたことがあるはずの六波羅蜜寺の空也上人!!
えっ、空也上人立像の口から何かでている!?
念仏を唱えるだけで極楽浄土に行ける。仏教がまだ一般の人々のあいだにか浸透してなかった平安時代、疫病の流行に脅えた人々に、このように説いてまわったのが空也上人だ。
空也は第60代醍醐天皇の子とも伝えられ、若くして五畿七道を巡って修行し、尾張国分寺で出家して空也と称した。
そののち諸国を遊行しながら井戸を掘ったり橋を架けたりして、人々の暮らしに貢献した。浄土宗の布教に努め、948年、比叡山で受戒して晩年には六波羅蜜寺を建て、そこで入滅した。
空也は南無阿弥陀仏という念仏を唱えながら踊る「念仏踊」によって念仏の教えを庶民のもわかりやすく広めたため「阿弥陀聖」ともいわれる。
京都東山区に所在する六波羅蜜寺には有名な空也上人立像がある。
じつはこの像、ほかに見られないみずらしい特徴を備えているのだ。その口から何か不思議なものが出ているのである。
いったい、あれは何なのかと、見た人もが一度は疑問に思うはずだ。
胸に金鼓、右手に撞木、左手に鹿の杖、腰には鹿皮をまとい摺り切れた草鞋をはく上人の口から出ているのは、なんと小さな六体の仏なのである。
この六体は「南無阿弥陀仏」の六字に因むといわれている。「六」は仏像にとった聖教であり、空也が唱えた念仏を、口から出る六体の阿弥陀仏で表現しているというわけだ。
口から仏が飛び出すという何とも大胆な形状をした空也像は、
空也そのものが信仰の対象となっていたことをよくあらわしている。
東山の住宅地をくねくねと抜けつつ歩くとやっとある「六波羅蜜寺」は小さいお寺ですが「銭洗い弁天様」女神様も奥の方にいらっしゃって金運にも司るお寺です。